日野市猫事情私見

こんにちは。三年のS藤です。このサークルの創造主であり、元会長であらせられるところのT田先輩が引退されてからずいぶん更新が滞っているようなので、何か書かなくてはと思い久しぶりにブログを開きました。

昨年の9月に、地域猫活動とは何かも知らずに入会し、あっという間に半年以上経過したわけですが、ボランティアグループの方々、NPO法人の方々、市役所の方々、市民の皆様、様々な人々のお話を聞く上で、ぼんやりと日野市全体の猫事情が掴めてきたような、てんで滅茶苦茶かもしれませんが、そんな気がしてきたので、できるだけ書き表してみようかと思います。

どうやら日野市は、周辺の八王子市や立川市などに比べると地域猫活動が盛んではないようです。八王子市や立川市は地域猫活動推進のための市民団体があり住民主導で活動していると聞き及んでいます。

いやー住民主導はすばらしいですよ。住民主導は大事です。地域の問題は地域住民で解決する、猫の世話や掃除をすべてボランティアに任せていたんでは、善意の活動家はいつか疲弊してしまいます。それに持続性が無いでしょう。

日野市はというと、住民主導で地域猫活動をしているという話は聞き及んでおりません。そもそも猫が少ないのでは、と思われるかもしれませんが、市内には野良猫を保護しているシェルターがいくつかあり、そこは猫であふれています。野良猫がいない訳ではないんですね。現状はボランティアさんが野良猫保護し譲渡活動しているのみ、みたいです。ものすごい数の保護された猫を見ていると、ボランティアさんの粉骨砕身の活動には恐れ入ります。しかしこれは言わば対症療法、捨て猫や放し飼いの猫により新たな猫が供給される可能性がある以上、保護譲渡だけでは野良猫問題の根本的な解決にはならないでしょう。

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チュウネコのマスコット「ウチュウネコ」(嘘です)

さらに八王子市や立川市は、市で公表している地域猫活動ガイドラインが充実しています。地域住民が地域猫活動にアクセスしやすくなっていますね。立川市では自治会やボランティアグループに対する補助金制度もあるみたいです。

日野市はというと、微妙……。一応猫の飼い方マニュアルなどは公表しているようですが、地域猫の文字はありません。実際に日野市役所に伺ったことが何度かあるのですが、環境課の職員の方も地域猫活動についてはほとんどノータッチの様子でした。

ここで、「行政不作為だ!!」といきり立ってはいけないのは、行政側が野良猫問題に関わる法的後ろ盾がないからなんですね。かつては野良犬がそこらじゅうにいたと聞きます。しかし狂犬病予防法の施行により野良犬は行政主導で積極的に保護ないし処分されました。私は野良犬を見たことがありません。一方野良猫は狂犬病予防法で積極的に保護処分する対象ではないようです。猫も狂犬病を媒介しますが、狂犬病感染自体日本で見られなくなったためなのか、猫が犬ほど攻撃性がないためか、積極的に捕まえる対象にはなってないみたいです(この辺よくわかりません)。それで、いまだに野良猫はそこらじゅうにいます。仮に行政側が野良猫を捕獲し処分しようとしたとして、それが飼い猫だったとしたら、むしろ行政側が飼い主に訴えられかねません。それで下手なことはできないわけです。

だから、行政の活動は補助的なものにとどまります。それも市民がイニシアチブを取ってはたらきかけない限りは、それすらままならないわけですね。そもそも行政側が野良猫問題に関わり始めたのもここ最近のことみたいですよ。

今後はボランティアグループ同士のネットワーク構築、地域猫ガイドラインの作成など、日野市さんに要請していければなあと思っています。それから具体的な野良猫問題を知るために町会などとコンタクトが取れないとだめですね。最終目標が住民自治なので。